ボクロニクル / Bo-Chronicle

アラフォーど真ん中、片道切符の人生折り返し。生きた軌跡を残していこうと思います。そんな僕の年代記、ボクロニクル。

開創1200年!高野山見仏記 宿坊福智院に泊まる

高野山見仏記。初日の参拝を早めに終え宿坊へ。

 

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高野山唯一の温泉付き宿坊福智院

今回のお宿、福智院さん。

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天燈鬼、龍燈鬼がお出迎え。

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龍燈鬼、かわいい。

 

福智院さんは高野山の約50の宿坊の中で唯一の天然温泉付きの宿坊です。

御本尊は愛染明王様。

愛染明王様を本尊とする宿坊も珍しいそうでこの福智院を含め3ヶ寺とのこと。

 

有名なのは金剛三昧院ですね、

話は逸れますが実はこの金剛三昧院の愛染明王坐像は

TV見仏記で観てどうしても今回高野山で観たいと思った仏像の一つなんです。

 

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こちらは宿泊した人にしか(あるいは先祖供養の檀家さんのみしか)

拝観できないのですが、すでに予約で満室で今回は残念ながらご縁のなかった仏像の一つ。深沙大将に続き、また来ないといけない口実ができました。

 

で、福智院。こちらもすごく良い宿でした。

やっぱり温泉があるのはとてもありがたいですね。

こちらは庭が有名だそうで、作庭家重森三玲の最晩年の作、愛染庭がすごく良かったです。他にも2つ庭があります。おーいよいよ、庭にまで興味出てきちゃったかな、仏像だけでも手一杯ですけど。

説明してくれたお坊さんのお話では三方正面の庭と言って、門側(外)から、廊下から、そして本堂からとどこからでも庭が楽しめるように作られているんですが、たしかにそれぞれ見る所からの印象が違って面白かったです。中でも本堂からの庭の眺めが一番印象的でした。昭和の作庭家ですが、すごくモダンで現代的に感じました。やはり良いものは色褪せないんですね。宿泊客でないと境内にも入れないのですが、宿泊客でも本堂には朝の勤行に参加しないとみられないので、本堂からの庭の眺めは貴重かもしれません。

 

高野山の宿坊で写経を初体験

こちらの宿坊では夜20時から写経体験をやっていて、写経初体験してきました。

精進料理の晩御飯を18時前から早めに済ませ、お風呂に入って一息ついて、

ちょうどいい時間に写経の時間となります。

 

夜は壇上伽藍でライトアップがあったようですが、今回は写経を選択。

写経をしないならライトアップを見に行ってもいいですね。

でも福智院さんの門限は21時ですのでご注意を。

それにしても夜更かしもせず健康的だ。

 

写経。

まず入室すると塗香(ずこうって言います)を手に取って手に擦り込むように言われます。塗香って知ってますか?粉末状のお香なんですが、今回高野山で参拝すると至る所でこの塗香を勧められました。これまでまあまあな数のお寺を回りましたが、塗香を勧められたのは高野山が初めてのことでした。どうやら密教系のお寺に多いようですね。

塗香 - Wikipedia

心身を清め、邪気を払う目的だそうですが、落ち着く香りでとても気に入りました。

宿坊内のお土産コーナーで思わず買ってしまいましたよ。

塗香は写経の前にはたしかに効果的な気がします。

 

塗香 (手に塗る清め香) 15g プラカップ入

塗香 (手に塗る清め香) 15g プラカップ入

 

 今じゃAmazonで塗香を売ってるんだ、すごい時代。

 

写経を始める前に簡単に説明してくれますが、要は般若心経を書き写すだけ。

言葉にしてしまえば大したことはないんですが、これがやってみるとなかなかやりごたえがあって、難しいし、一方で気分が落ち着いてきます。

瞑想や座禅などにも通じるものがありますが、無心で書くのはホントに難しい。はじめは集中して書くんですが、次第に様々な雑念が浮かんできます。ちょっとダレてくるんですね。足が痛いだとか、隣の人の鼻息がうるさいだとか、あー筆ペンのインクなくなってきた、とか。そんななかでもとにかく字を丁寧になぞることに集中しているとまたちょっとだけ無心になれたり。

 

そんなこんなで般若心経276文字。たった276文字なんですが結局1時間半くらいかかりました。でもそんなに時間がたった気がしなかったですね、やり終えた後とても充実した気持ちになれました。うーん、ちょっと家でもやろうかな。

 

今回外国の方も写経に参加されてました。異国の地でのこういう体験はどうだったのかな?きっと思い出に残るでしょうね。でもそういうお客さんも多いみたいで、外国の方用に解説文もちゃんと用意されてました。

 

書き終えた般若心経に、願い事を書き添えて提出。翌日堂内の弘法大師像の前に奉納していただけます。これで1500円。やる前はちょっと高くない?と思ったけど、十分にその価値はありました。素晴らしい体験でした。

 

宿坊の夜は早い 

写経を終え、部屋に戻ると布団をすでに敷いてくださっているので、もうあとは寝るだけ。宿坊とはいえ旅館みたいに至れり尽くせりです。次の日も朝早く6時からお勤めに参加するので早々に就寝。

 

高野山5月の服装は?

観光旅行で困るのが服装ですよね、特に高野山は山の上だし平地と違うからなおさら読みにくい。もちろん天気予報はでてるけど何度って数字で言われてもねえ。

今回僕も朝晩は冷え込むかな?と心配してましたがそこまででもなかったです。

5月初旬に行った感想ですが、一応春物の上着はあったほうがいいかと思いますが、朝晩もほとんど長袖シャツに薄いカーディガンで過ごしました。日中は半袖でもいいほど。これからもっと暑くなっていくことを考えればそれほどもう寒いことを心配することはないかもしれませんね。しかし冬はきっとものすごく寒いでしょうねえ。

 

朝6時からの勤行に参加 

翌日は6時から本堂にて朝の勤行に参加します。やはり結構冷えますが、本堂はストーブも点けてくださっているのでそこまで寒くはなかったです。

今回もまずは塗香を手に取り、それぞれにお参り。あとはお坊さんのお勤めを後ろで聴くという形になります。20人位いたかな?

お坊さんのお経を聴くのって、幼い頃とか退屈でしかたなかった思い出しかないですが、今はもうなんかライブを観てるみたいですね。すごく興味深いです。それぞれの宗派やお寺、場面によって様々なので結構飽きないです。ちなみに今回はツインボーカル(二人)。飽きないとかすごく邪道な言い方かもしれませんが、それくらいのライトな接し方でいいんじゃないかなと個人的には思っています。その中から得るものがあれば自然ともっと勉強しようと思うだろうし。

お経の意味はもちろんわかってないけど、それでも自然と姿勢を正し、敬虔な気持ちになってきます。こういう気持ちが日々の生活の中では忘れられているので、とても新鮮で忘れちゃいけないなーと思います。

 

お勤めが終わると、本堂内をお坊さんが案内してくれて先ほど言った愛染庭も見せていただけます。清々しい朝の空気の中で庭を見るのは風流ですねえ。

 

部屋に戻ると朝食がもう準備されていていつでも食べられます。

チェックアウトは9時。

 

高野山 奥の院で生身供(しょうじんく)を観よう

こうして福智院での宿泊は終わりこの日は朝から奥の院へ。

高野山二日目の奥の院参拝はまた次回のお話。